2022年1月3日3時33分頃、山羊座13度で新月となります。(数え度数)
変化と困難の多かった2年間を経験し、新しい年を迎えました。
しっかりとグラウンディングし、この1年を充実させるための、物質的な基盤を作ろうとする新月です。
自己価値を高めたり豊かさを実感するために、自分の持ち物にフォーカスします。
それは物質的なものだけではなく、持って生まれた才能・資質を育てて開くため、何か新しいことをスタートさせる新月です。
新月の位置する山羊座♑は地の活動サイン。
山羊座は社会の規範の下、自分の役割りや責任を果たし現実的な成果を求めていきます。
新月の太陽・月と共に金星・冥王星も山羊座にあり、合計4天体が山羊座にあります。
牡牛座♉の天王星を含めると、10天体のうち5天体が地のサインにあり、地のエレメントが強調された新月図となっています。
新月は2ハウスにあります。
2ハウスは、「自分の所有物」を示すハウスです。
先ず、自分の魂や精神性の乗り物としての肉体性という所有物。
それに伴う感覚や知覚の機能である五感。
金銭収入能力や家系から受け継いた遺伝的才能も自分の持ち物として認識されます。
また、冥王星はアセンダントの支配星、金星はディセンダントの支配星でこの二つの天体が重なっており、一段と山羊座、2ハウスがクローズアップされた新月図となっています。
新月には6ハウスに在室の牡牛座・天王星がトラインで関り、革新的なエネルギーを持ち込んでいます。
6ハウスですから、日々の仕事や奉仕的な事柄として表現されそうです。
自分の才能・能力、持ち物、金銭面などの現状について棚卸をし、自己価値を高め社会に貢献・奉仕できるように、新しい事にもチャレンジし、それらをブラッシュアップしていくには良いタイミングです。
また、乙女座9度のMCを合わせると、地のサインのグランドトラインとなり、物質性や具体性が循環し、成果に繋がることが示唆されています。
が、2ハウスはインターセプトになっていますので、先を急がずに堅実に築き上げていく姿勢が求められます。
12月29日13:08に木星が魚座に入り、現在は魚座の1度に位置しています。
Asc軸に重なったノード軸と木星がTスクエアを形成しており、新月から満月までの2週間は人や社会との関りが変化したり、ご縁が広がるタイミングでもあります。
手放すべきもの、残すべきものを見極めていくことが大切。
この地上を生きるためには物質性は必要。
だけどそれだけに囚われると、視野が狭くなってしまいます。
心の拘りや執着は手放していきましょう。
今年の天体配置の特徴
その一つとしては、木星の動きが挙げられます。
2022年、木星は魚座と牡羊座に滞在。この2つのサインの間を行き来します。
2021年12月29日に木星は魚座♓に入り、2022年5月11日には早々と魚座を通過して、次のサインである牡羊座♈に移ります。
そのまま牡羊座♈の9度(数え度数)まで進んだのち、7月29日には逆行を始めます。
逆行のまま10月28日には魚座♓に戻った後、11月24日に順行となり魚座を運行、12月20日に木星は牡羊座♈に移動していきます。
木星の進行速度は12年で、1つの星座に留まるのは通常約1年ですが、2022年に木星が魚座にいる期間の合計は、僅か半年ほどで、あっという間に通り過ぎていきます。
木星がラッキースターと認識すると、魚座生まれの方は少し物足りない感じがあるかもしれません。
木星は魚座の副支配星のため、魚座はとても居心地の良い場所です。
発揮してくれる力は大きいので半年で十分なのかもしれません。
魚座生まれの方はもちろん、出生チャートで牡羊座の9度までに太陽がある(3月20日~29日生まれ)の方は影響を実感されるのではと思います。
また、魚座、牡羊座生まれ以外の方も、出生チャートの天体・感受点との関係性や、木星が出生チャートのどのハウスに入ってくるかによって、何らかの影響を受け取ることになります。
木星の働きは拡大することです。
自分にとって都合の良いことも悪いことも拡大し、隠していた物事を明らかにしていきますから、単純に幸運の天体と言い切ることはできません。
これまでの生き方が違っていれば一見ネガティブな出来事が起こり、修正せざるを得ないような現実を突きつけられることがあります。
優しいけれど厳しい面を持った父親のような存在をイメージすると解りやすいです。
長年の努力が報われ、3次元的な成果や報酬が得られることもあれば、魂のレベルでの報酬として、3次元レベルの実生活では喜べないものがもたらされることがあるかもしれません。
天体の働きは常にニュートラルで、良い悪いの評価を与えるのは、それを受け取る人間の価値観とそこから湧き出る感情です。
2つ目は、2022年4月12日には魚座で木星と海王星が重なることです。
(2011年に既に魚座に入っていた海王星に、木星が接近し追いつく)
木星と海王星の2天体は魚座を共同支配していますから、魚座で本来の力を発揮します。
(海王星は魚座の支配星、木星は副支配星)
木星と海王星は約13年に1度重なるのですが、この会合が魚座で前回起こったのは、
166年前の1856年(安政3年)でした。
1856年(安政3年)の日本の出来事を調べてみると、
・江戸幕府が築地の講武所に軍艦操練所を設置。
・開港地である長崎と下田で踏み絵を廃止。
・アメリカ合衆国初代駐日領事タウンゼント・ハリスが下田港に到着。
3年前の1853年には浦賀に黒船の来航、11年後の1867年には大政奉還となるのですが、新しい時代の流れに飲み込まれつつ懸命に舵を取ろうとする雰囲気が伝わってきます。
また、世界では1853年から続いたクリミア戦争が1856年に終結。
後年、クリミア天使として賞賛されたフローレンス・ナイチンゲールの活躍が伝えられています。
敵味方を分け隔てすることなく、傷病兵に献身したとされるのは、魚座の木星・海王星の象徴イメージそのままの在り方だと感じます。
今年の海王星・木星の会合が実際にどのような意味を持つのかは、過ぎ去ってからの評価に委ねるしかありませんが、魚座が象徴する慈愛と理想を根源として、歩んでいける1年でありたいと思います。
世界が調和に向かいますように。
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